【マッチングアプリ失敗談11】嘘をついたことを後悔した話（21歳・男性）

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T（21歳・男性・大学生）
大学で出会いがなく、長期休暇中にマッチングアプリを始めました。

マッチングアプリ失敗談

周囲に楽しく過ごしているカップルが多い中、私も彼女がほしいと思い、マッチングアプリを使い始めました。大学では新しい出会いがなく、知り合いにアプローチするのは今後の関係性を考えると、難しいと思ったからです。

アプリを使っているとすぐに1人の女性と知り合いました。相手は2歳年下の学生でGさんといいます。Gさんとはメッセージのやり取りが盛り上がり、住んでいるところも遠くなかったため、一度ご飯に行こうという話になりました。

普段デートをする機会なんてなかったので、望んでいたこととはいえ、急な展開に少し緊張しました。アプリを通してだったため、もう1つの人格を作り出して積極的になれたのかもしれません。

ところが、Gさんとは一度食事に行っただけで、その後会うことはありませんでした。その時に何か大きな失敗をしたわけではないのですが、女性と会って食事をしたという事実に満足してしまい、もう一度何かに誘おうという気になりませんでした。

Gさんからのメッセージも途切れてしまったので、向こうからしてももう一度会いたいとは思わなかったのでしょう。それからしばらく時が過ぎ、私はGさんのことなんてすっかり忘れてしまいました。

ある時、友人が彼女の話をしているのを聞いて、もう一度彼女がほしいと思うようになります。こうした気持ちは定期的にやってくるのですが、中々続きません。

久しぶりにマッチングアプリを開いたことでGさんのことを思い出しました。当然前に食事に行ってから時間が経っているので、今更またメッセージを送ろうとは思いませんでした。

ただ、もったいないことをしてたなぁという気持ちにはなります。せっかく女性と知り合えたのに、チャンスを活かさず放置してしまったことを後悔しました。

気持ちを切り替えてアプリを使っていると、新しい女性と知り合います。その子はOさんで、彼女も年下でした。

Oさんとのメッセージが続くと、自然に会ってみようという話になりました。次こそこの機会を無駄にしないよう意気込み、その日をむかえます。

Oさんは写真で見るよりも美人で、とても整った顔立ちでした。私の普段の生活ではまず知りあうことができません。

高まる気持ちを抑えつつ、Oさんとお店に入ってお酒を飲むことになりました。その場での会話は、今振り返ってみても上出来だったと思います。

お互いのことを話してどんな人柄なのかを深掘りでき、スマホでツーショットを撮影するほど仲良くなれました。上手くいっていることを感じて、気持ちが緩んでしまいました。

落ち着いたタイミングでOさんがマッチングアプリについて質問してきます。
「このアプリを使って何人くらいと会いましたか？」

どう答えようかと一瞬思いましたが、誠実な感じを出そうと「これが初めてだよ」と答えました。遊んでいると思われたくありませんでした。

相手の反応も悪くなく、今のうちにどうにかして次回の約束をつくろうと考え始めます。焦ってはいけませんが、せっかく仲良くなれたのにアクションを起こさないまま関係がなくなくなってしまうのは、もったいないと思いました。

色々と思惑を抱きながら会話をしていると、Oさんが「この前友達と遊びに行った時の話」を始めました。同じ学校の頻繁に遊んでいる友達と、2人で出かけたという話です。Oさんの性格なら、当然友達もたくさんいるだろうと思いながら話を聞きます。

「これその時の写真だよ～」
そういってOさんはスマホをこちらに見せてきます。

スマホを受け取った私は驚きました。Oさんの他に知っている顔があったからです。
Oさんと一緒に写っていた友達は、以前同じアプリで知り合ったGさんだったのです。

「どうしたの？」

Oさんに声をかけられてようやく我に返ります。びっくりして固まってしまいましたが、Oさんは何に驚いているのか気づいていません。

こんな偶然があるのでしょうか。私がマッチングアプリでそれぞれ知り合った2人の女性、GさんとOさんは友達同士でした。

「アプリもこの子に教えてもらって始めたんだよ」

何も知らないOさんは無邪気にそう言います。ここで私は先程Oさんに、マッチングアプリで人と会うのは今回が初めてだと嘘をついてしまったことに気づきました。

GさんとOさんがアプリの話をするほど仲の良い友達であるならば、私とのことを話し、以前Gさんと会ったことがあると知られてしまうかもしれません。ツーショットを撮って顔写真を残してしまったのが致命的でした。

その日はあれこれ考えている間に解散になり、しばらくメッセージのやり取りは続いていましたが、いつバレてしまうかとヒヤヒヤしていました。

まだOさんと付き合っているわけでもないのに心配しすぎだと思われるかもしれませんが、彼女の性格的に嘘をついたことがわかれば悪印象なのは明白です。そもそも友達が会っていた同じ人と関係を進展させたいと思わないかもしれません。

それが原因なのかはわかりませんが、やがてOさんとのメッセージも途切れ、結局もう一度会うことはありませんでした。極めて稀なことだと思いつつも、あの時Oさんに嘘をついてしまったことを悔やんでいます。