2021/06/04
実録・読み物

【マッチングアプリ失敗談12】知り合った女性につれられたバーで起こった悲劇(22歳・男性)

知り合った女性につれられたバーで起こった悲劇

マッチングアプリで婚活・恋活経験のある男性から寄せられた失敗談をご紹介します。

投稿者プロフィール

Y(22歳・男性・大学生)
一人暮らし。大学生で時間があり、遅い時間まで遊んでいることが多いです。

マッチングアプリ失敗談

新しい出会いがほしいと思ってマッチングアプリを使い始めました。最初は使い方もさぐりさぐりでしたが、これまで女性経験が少なかった反動で次第にたくさんの女性とやり取りをするようになりました。

何人かの女性と実際に会う経験をして、アプリで知り合った人と直接対面することを面白く感じるようになっていました。この時は女性とメッセージをやり取りしたり食事に行ったり、とても楽しく過ごしていました。

ある時1人の女性と会う約束をしていたのですが、直前になってドタキャンされてしまいます。たくさんの方と会っていると中にはこういったことがあり、ある程度仕方ないものだと思っています。とはいえ、その日は女性と会って話をしたい気分になっていたため、非常にがっかりしたことを覚えています。

アプリでは常に複数人の女性とやり取りしていて、その中から話が弾んだ方と直接会うという流れになることが多いです。その日ドタキャンをされて残念に思った私は、今やり取りしている女性の中から、すぐ会えそうな方何人かに声をかけました。

普段は当日いきなり「今から会えないか」といった誘い方はしないのですが、その日は女性と過ごすことを諦めきれませんでした。

何人かに声をかけ、さすがに急すぎるから難しいかと思っている時に、1人の女性が返信をくれました。その方をHさんとします。

Hさんとは元々メッセージが盛り上がっていたわけではないのですが、ダメ元で誘ってみると「今から会える」というのです。

喜んですぐに現在地を教えると、Hさんは電車で5分ほどの距離の駅にいるというではありませんか。すぐに移動して合流することができました。

Hさんは私と同い年で、見た目も今どきの大学生という感じです。合流したところは駅周辺が栄えている街で、たくさんの飲食店がありました。

適当な居酒屋にでも入ろうとするとHさんが「行きたいところがある」といいだします。

「どこか知ってるお店あるの?」

「うん。行きたいと思ってたバーがあるの」

普段バーになんか行かない私は身構えてしまいましたが、緊張していると思われたくなかったので、黙ってHさんについて行きました。自分1人では行くことがないだろうから、これも良い経験だと考えることにしました。

Hさんに案内されたバーは駅から少し離れたところにあり、他にはお客さんが1人もいませんでした。席に座ってメニューを広げて見てみると、居酒屋と比べてドリンクが少し高いことに気づきます。思わぬ出費だとは思ったものの、突然声をかけて会ってくれたことに感謝して、多少お金がかかることには目を瞑ります。

アルコールを入れて話をすると、会話はとても盛り上がりました。同い年だったこともあり、早い段階でお互いタメ口になり、冗談をいえるくらいに打ち解けることができました。

楽しく過ごしていると、話の合間にHさんがスマホを覗きました。

「あ、お店から連絡きてる」

Hさんは近くの飲食店で働いていて、そこの店長からメールが入っていたといいます。ついさっきまでそこで働いていて、退勤後にこうして会っているけれど、職場に財布を忘れてきていて、それに気づいた店長が連絡をくれた、という内容でした。

「あ、ほんとだ。財布ないじゃん。危な!」

「よかったね、連絡もらって」

「うん。すぐ近くだから今から取りに戻る。一旦お店出て後でまたどこかで飲まない?」

Hさんの提案は嬉しいものでした。バーのドリンクは居酒屋に比べて高いし、場所を変えて飲もうといってくれているということは、彼女からの印象が悪くないということです。

「そうしよう。じゃあ一旦ここは払っておくね」

Hさんが職場に戻るために先に店を出て、残った私はお会計をお願いしました。それほど滞在時間は長くなかったため、2人で2~3杯ずつしか飲んでいませんでした。

ところが、伝票をもらって私は驚きました。伝票には6万円近い金額が記されていたのです。

何かの間違いかと思い内訳を見ると、高額なチャージ料がかかっていることに気づきました。その時ようやく、このお店がまともなところではないことに気づきました。所謂ぼったくりバーというものです。財布にそれだけの現金は入っていませんでした。

「すみません。手持ちが足りなかったんですけど」

「じゃあ本人確認できるものを置いていってもらって、お金おろしてきてもらう形になりますね」

お店の人はまったく動揺せずにそういいます。いい慣れている感じが伝わってきました。ここまできてしまっては、もうどうしようもありません。仕方がないので免許証を預け、コンビニのATMでお金をおろして店に戻り、高額な支払いを済ませました。

その後Hさんにメッセージを送ったものの、案の定返信がなく、虚無感に浸りながら帰路についたのでした。

このような話はネットで見たことがあったものの、まさか自分が遭遇するとは思っていませんでした。ネットで人と知り合って出会うということのリスクを思い出す、高い勉強代になりました。

思い返してみると、大したやり取りをしていなかったのにいきなり誘いに応じて会ってくれるのも変な話です。マッチングアプリを使う時は、下心を出して冷静な判断ができなくなる事態には気をつけなければいけないと感じました。

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