2023/11/17
実録・読み物

「彼女との前戯が…」面倒くさいはワガママ?39歳男性を救う“発想の転換”とは 【元セクシー女優・小室友里の性の恋のお悩み相談#03】

「彼女との前戯が…」面倒くさいはワガママ?39歳男性を救う“発想の転換”とは 【元セクシー女優・小室友里の性の恋のお悩み相談#03】
監修:
小室友里

こんにちは!元セクシー女優で、現在は男女コミュニケーション心理士®︎としてさまざまなお悩みにアドバイスを行っている小室友里です。

自分の性の嗜好をネガティブにとらえていませんか? “前戯してもらうのは好きだけど、してあげる番になると心も体も萎えてしまう”――そんな自分を否定する必要はないんです! このコラムでは、大人の男女の性にまつわるディスコミュニケーションを改善する専門家である私が、誰にも言えない性のお悩みにお答えしていきます。



今回のお悩みは…


今回の相談「前戯がめんどくさい…でも、頑張った方がいいですよね?」

Cさん(39歳男性)のお悩み


「付き合いたての頃は気持ちの熱量も保てるんですが、付き合いが長くなってくると彼女への愛撫が面倒くさくなってしまいます。

愛撫されている時は気持ちがいいけれど、自分がしてあげる番になると、身体的な快楽がないから盛り下がってしまって…体も萎えてしまいます。

前戯をスキップしようとして彼女に『ちゃんとやってほしい』と言われてしまったことも。彼女のことも気持ちよくしてあげたい気持ちはあるのに、いざ自分のターンになると“面倒くさい”と思ってしまう自分は勝手だと思うし、もどかしいです。

今のままだと、付き合いが長くなればなるほど性生活にすれ違いが生じるのでは…という怖さがあります。慣れてきた相手に“奉仕が面倒くさい”と思ってしまう自分をやめて末永く幸せな性生活を送るために、アドバイスをお願いします。」

Cさんのお悩みの背景・補足

〇不特定多数の相手と性行為をしたいわけではなく、愛情を感じる相手と性生活が送れればよいと思っている。

〇愛情を感じる相手でも愛撫をしていると萎えてしまう。胸へのタッチは比較的問題がないが、デリケートゾーンへの愛撫にはうっすらと抵抗感がある。挿入前に彼女にタッチしてもらうことで勃起状態に戻すことは可能。

〇彼女への愛撫をスキップしがちなことはパートナーにとっても不満だろうとは思うが、その不満に気づかないフリをして挿入に進んでしまうことも多々ある。

〇挿入時間は15~20分ほど。挿入時間に関する不安要素は感じていない。ただ、セックスはギブ&テイクだと思うし前戯もセックスの一部だという思いもあるので、愛撫に面倒くささを感じてしまうことに対するジレンマはすごくある。


小室友里のアドバイス「前戯のマイナスを挿入でプラスに変える」


まずは前戯の仕方を工夫してみて!

「愛撫されるのは気持ちがいいけれど、してあげるのは面倒くさい」と思ってしまうことを何とかしたい、というお悩みです。

なぜ“面倒くさい”と思ってしまうのかというと、“してあげる”行為には自分自身の身体的な気持ち良さが伴わないから。それが、ご自身が感じている一番の理由ですよね。

でも、面倒くさいと思っているものを頑張るのってすごく大変です。自分の身体的快楽につながらない行為は好きじゃない、というCさんの嗜好は否定されるものではないと思うんです。女性にだって、フェラするのが苦手、クンニされるのが苦手、という人もいます。

であれば、最初に考えられる解決法はズバリ「彼女への前戯をしながら自分自身も身体的な快楽を得られる工夫をする」ということ。相互愛撫だったり、69だったり、テクニックは色々あります。そういった工夫で悩みの解消を目指すアプローチが、一番わかりやすくて取り組みやすいのではないかなと思います。

総合的な100点を目指せばいい

次に、もう少し広い視点で考えてみましょう。

パートナーへの愛撫が苦手とわかっているなら「前戯以外を頑張って、全体を通して満点を目指す」という方向もありかと思います。セックスは、ひとつのポイントで減点されたからといって、挽回できないわけではないんです。

たとえば挿入。Cさんの場合、挿入時間は15〜20分ほどとのことですが、女性が満足する平均的な挿入時間は20分以上というアンケート調査が出ているんです。

挿入で身体的な快楽がきちんと得られることはCさん自身も納得されていますよね。それなら発想を転換して「前戯のマイナスを挿入でプラスに変える」という考え方もアリなんじゃないでしょうか?

挿入時間以外でも工夫できることはあります。
例えば、「挿入しながらの愛撫」。挿入しながらクリトリスを優しく触ってあげるんです。クリトリスは男性が思っている以上に敏感な部分。挿入しながらだと力の調整が本当に難しいので、相当気を使わなければいけないところですが、チャレンジする価値はあると思いますよ。


女性の不満回避に一番大事なことは…

“全体として100点を目指そう”、この考え方でCさんが納得できるのであれば、次に考えたいのはお相手の気持ちです。

たしかに「自分はこんなにしているのに、相手から同じだけのものが返ってこない」と感じてしまったら、不満が生まれることは想像できます。夫婦生活において女性からの不満として挙げられやすい部分でもありますね。

そこで重要なのが、きちんと話をする、ということ。お相手のことが好きじゃないからできないのではなく、たまたま自分がそういう性嗜好を持っている。そのことをお相手に伝えてもいいんじゃないかな、と思います。

前戯が苦手でも他でちゃんと補完しようとしてくれているという前向きな姿勢や、セックスが終わった後のフォローアップ。女性はそこまでがセックスだと思っているから、そこも加点ポイントにできます。苦手なことをお互いが理解し合って、「じゃあどこで楽しむ?」と考えるほうが建設的だと思うんです。


話しにくいなら「45度の角度」がおすすめ

話すといっても、自分がこういう性嗜好を持って生きてきたんだっていうことを伝えるだけで大丈夫。こんな僕を受け入れてくれますか?とテーブルに出すだけでいいと思います。受け取るか、受け取らないかはお相手次第です。

膝と膝を突き合わせる必要はありません。むしろ真正面だと圧が強すぎるので、45度くらいの角度がおすすめ。

話しにくければ、車の中とか歩きながらとか、同じ方向を見ていると言いやすいです。合コンの心理テクニックでも「落としたい時は45度、言いにくいことを言う時は平行に座れ」と言われるくらいなんですよ。

女性は、毎回のセックスが100点満点じゃなくてもいいと思っている方のほうが大多数だと思います。快感そのものよりも、場の空気や肌のふれあい、心のつながりを大事にする方が多いです。

オーガズムで100点を目指そうとするより、肌のふれあいやスキンシップ、心のコミュニケーションで充実した時間を過ごすことを目指してみてくださいね。

まとめ

Cさん(39歳・男性)のお悩み

・彼女への愛撫を「面倒くさい」と思ってしまう自分を何とかしたい!
・愛情がない訳ではない。長く付き合ってもお互いが満足できる性生活を末永く送りたい。


アドバイス

1. まずは前戯のしかたを工夫してみて!
2. 総合的な100点を目指す、という発想の転換
3. きちんと話して、お相手にも嗜好を理解してもらう
4. 話す際は「45度」の角度がおススメ


お悩み相談のアドバイスを受けて

「『トータルで100点を目指す』という考え方は自分になかったので、お話を伺って、ものすごくスッキリしました!

面倒くさいことを頑張るのは正直つらいけど、やれることを頑張るならできそうです。その選択肢がもらえたことが本当にありがたかったです。

彼女と話をする、というのも、難しいことではあるけど、1人で抱えるよりはずっと楽になりそうとも思えました。2人の問題として捉えれば、解決方法探しにも前向きに挑めると思います。1人で悩むよりよっぽど健全な気がします。

お話を伺って、肩の荷が下りた気分です。本当にありがとうございました!」


回答者プロフィール

小室 友里(男女コミュニケーション心理士®︎)

90年代を代表する元セクシー女優で、作品本数売上は100万枚以上。

現在は、自身の経験と心理カウンセラー・メンタルトレーナー、USPプロファイラー?などの資格を活かし、ハラスメントからセックスレスまで、男女間のディスコミュニケーションを改善する専門家としてセックスや恋愛にまつわる悩みの解消、コラム執筆、講演会など多岐にわたって活躍中。

小室友里公式SNS

Twitter@yuriwan0728
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